メリディア大全 > ダイエットに結びつきにくい単純な減食
減食によるダイエットに取り組んだ人はリバウンドしやすい
約100年前にドイツのミュンヘン大学のフォイト教授は、「カロリー学説」というものを打ち立てた。その学説は「大人の1日に必要なカロリーは約3070キロカロリー」というものである。以後、進歩の速い現代医学、栄養学にも、この理論は脈々と受け継がれている。
学説をもとに、痩せるためのカロリー計算では次のような考え方が主流を占めてきた。ここでは、食事のカロリー量を「摂取カロリー」、運動で使うカロリーを「消費カロリー」と考える。「摂取カロリー」から「ふん便カロリー」を引くと、「消費カロリー」から「不利用カロリーの損失」を引いた値になる。
「摂取カロリー」が「消費カロリー」と同じならば、体重は現状維持になる
「摂取カロリー」が「消費カロリー」より大きければ太る
「摂取カロリー」が「消費カロリー」より小さければ痩せる
あたかも車にガソリンを供給するように、人間の体と食事を単純にとらえているが、複雑な人間の体は、こんな単純な理論で割り切ることはできるはずがなかった。
すなわちたくさん食べたからといって、必ずしも全部消化吸収されるとは限らないし、ほとんど体に利用されないまま排泄されることさえある。その人の精神状態、運動量、仕事、気候、胃腸の調子、食事の仕方、食物の組み合わせなどにより、一人一人吸収されるカロリーおよびふん便のカロリーは変わってくる。これに合わせてタイムリーに供給していかねば、体のコンディションは整えられないはずである。
こうしたカロリー学説は、アメリカで歓迎され、より容易に痩せようというダイエット法が生み出された。そして、摂取カロリーを極端に少なくしたり、腹いっぱい食べてから体に吸収されないよう吐いてしまうという方法も生まれてくる。
こうした単純な減食によるダイエットに取り組んだ人は、必ずといってよいほど「リバウンド」」という現象に見舞われる。せっかく減量したのに、しばらくしてもとの体重に戻るが、それ以上に増えてしまうのである。
減量というのは、エネルギーの消費量が摂取量を上回った時に起こる。この状態を人間の体は「飢餓状態」としてとらえる。すると、人の体の仕組みとして、なるべくエネルギーの消費を押さえ、少ないエネルギーを効率よく貯め込もうとする。そこで、食欲が過剰になり、再び体重が増えてしまい、ダイエット前より肥満になるのである。
リバウンドが起こらないようにするためには、まずは急激な飢餓状態(つまり急激なダイエット)を避けることが必要なのである。それから、体重コントロールをしっかり行なわなければならない。特に、ダイエット終了後の体重管理が重要になる。
リバウンドの怖いところは、体重がもとに戻ってしまうということだけではない。リバウンドでつく脂肪は、皮下脂肪ではなく、いろいろな合併症をもたらす内臓脂肪を増やすからだ。ダイエット前と同じ体重だとしても、たいてい脂肪率が高くなっているのである。
なぜなら、ダイエットの時に無理をして骨や筋肉を落としてしまっているからである。
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